オンライン・イベントが成功裏に終わった後、オフライン・イベントと同じように、それが成功だったかどうかを判断するのはその後のフォローアップである。イベント自体は手段であり、それ自体が目的ではない。オンライン・イベントの参加者数には物理的な制限がないため、フォローアップが必要な参加者の数も多くなりがちだ。増加するフォローアップ対象者に効率的に対応するために、どのような指標を用い、どのようにフォローアップを行うべきかを解説する。
目次__
- [1.増加する要フォロー対象者に効率的にアプローチすることが重要](#1-)
- [2.オンラインイベントならではの評価指標とは](#2-)
- [3.プラットフォームによって取得できるデータの種類は異なる](#3-)
- [4.オンラインイベントならではの評価指標を活用し、効率的かつ効果的なフォローアップを行う](#4-)
## 1.増加するフォローアップが必要な人々に効率的にアプローチすることが重要である。
オフラインのイベントと同様、オンライン・イベントでも、営業やインサイドセールスのスタッフが、参加者や、登録はしたものの参加しなかった人たちにフォローアップの電話(またはEメール)をかける。
オフラインイベントとの大きな違いは、フォローアップに利用できる情報の量です。オフラインイベントの場合、一般的に得られる情報は「どのセッションに登録したか」「実際に参加したか」「アンケートの回答」などに限られます。オンラインイベントの場合は、「どれだけセッションを視聴したか」を計測できるのが大きな特徴です。視聴時間やセッションのどの部分が視聴されたかを計測することで、参加者の関心度や注目度を測ることができ、より的確なフォローアップに役立てることができます。もちろん、Webサイトへの再訪問、資料ダウンロード、メルマガ購読、問い合わせなど、セッションと「視聴後の行動」の因果関係も可視化できます。
ここで覚えておきたいのは、オンラインイベントは物理的な制約がないため、フォローできる人数がオフラインイベントよりも多くなることが多いということだ。しかし現実には、フォローできる人数が増えても、担当できるスタッフの人数を増やすことが難しい場合が多い。そのため、ビジネスにつながりやすいリードに優先順位をつけ、効率的にフォローできるかが重要になる。オンラインイベントの場合は、オンラインイベントならではの指標を使い、増えたリストの優先順位を素早くつけ、フォローしていくことが必要です。
## 2.オンラインイベントならではの評価指標とは?
ここでは、オンラインイベントに特化して得られる評価指標を紹介するが、オフラインイベントでも得られる評価指標や、オンラインイベントならではの評価指標についても正しく理解しておく必要がある。この点が曖昧だと、適切な順位付けができず、単純に評価指標の増加や混乱を招きますので、ご注意ください。
以下はオンラインイベントから得られるデータの一例です。ユニークなオンライン指標には、文頭に "*"が付いています。
- 最も関心を集め、最も高い評価を得たセッション
- 最も低い評価を受け、閲覧数が最も少なかったセッション
- 参加者データ
- 当日の参加者数、非参加者数
- 参加者が最も多かった企業
- 参加者の職種、役職、地域 - セッションの評価(イベント後のアンケート) - セッション参加者からのリード数、ウェブサイトへのアクセス数、資料のダウンロード数 - *閲覧数が最も多かったセッション - 参加者データ - 当日の参加者数、非参加者数 - 参加者が最も多かった企業 - 参加者の職種、役職、地域および地域
- セッションの評価(イベント後のアンケート)
- セッション参加者からのリード数、イベントウェブサイトへのアクセス数、資料のダウンロード数
- *閲覧数の多かったセッション
- *コメントやチャットの多かったセッション
- *動画の閲覧数、視聴完了率、参加者別の総視聴時間
この情報の優先順位を事前に検討し、実際にデータを取得した後、フォローアップ対象のランク付けにスムーズに移行できることが重要である。イベント終了後、この作業をいかに早く正確に行えるかが、イベントの成否を決めると言っても過言ではない。アンケートの回答収集に関しては、ネットアンケートならではの特徴を生かす必要がある。詳しくは【この記事】(https://www.brightcove.com/ja/resources/blog/thorough_understanding_of_virtual_events_8)をご覧ください。
## 3.取得できるデータの種類はプラットフォームによって異なります。
オンライン・イベントから得られるデータは、使用するプラットフォームによって異なります。イベント用にゼロからプラットフォームを開発するのは、コスト的にも準備期間的にも現実的ではない。最近では、オンラインイベントに特化したクラウドサービスも登場しており、【EventHub】(https://eventhub.jp/)、【Cvent Virtual Attendee Hub】(https://www.cvent.com/en/event-marketing-management/attendee-hub)、【Tailorworks】(https://tailorworks.com/)といったサービスが知られている。これらのサービスには、参加者管理やメール配信機能、バーチャルブースやマッチング機能、チャットでの交流、オンライン会議予約機能など、オンラインイベントに必要な機能がパッケージされている。ただし、プラットフォームによって利用できる機能が異なるため、どのような機能が必要なのかを確認する必要がある。
また、これらのプラットフォームの中には、オンラインイベントの運営に特化しながらも、動画配信システムを持たない、あるいは強みとして考えていないところもあるため注意が必要です。取得した動画視聴データをMAツールやCRM、CDP、自社データベースと連携させたり、高品質で安定した動画配信を実現するためには、動画配信プラットフォームの導入も検討することをおすすめします。この連携により、参加者だけでなく、視聴時間や他のどのセッションを視聴したかなどの正確なデータを取得することができます。また、イベント後のフォローアップの際にも、参加者の優先順位を明確かつ効率的に行うことが可能になります。
## 4.オンラインイベント特有の指標を用いることで、効率的かつ効果的なフォローアップを行うことができます。
オンラインイベントは、オフラインイベントよりも多くのデータを得ることができる。今回は、オンラインイベントならではの貴重なデータを活用する方法をご紹介しました。ただし、指標が多ければ多いほど精度が上がる反面、データ収集が複雑になり混乱を招くリスクも高まります。自社のイベントの目的に応じた指標を設定し、効率的なフォローアップにご活用ください。