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アーティストが創造性を最大限に発揮できる配信クオリティが『Stagecrowd』成功の秘訣

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音楽ファンにとって、ライブはアーティストのパフォーマンスを最も身近に感じられる機会。一期一会のパフォーマンスや、素晴らしい音響、会場に集まるファン同士の一体感は、ライブの醍醐味です。ところが2020年より流行した新型コロナウィルスの感染拡大防止のために、政府よりイベントの中止が゙要請されました。一時的にせよ音楽ファンは、ライブを楽しむ体験をパンデミックによって奪われていま す。

ソニー・ミュージックソリューションズは全ての音楽を愛する人に向け、コロナ禍においてもライブを通じた音楽体験を提供するために、 オンライン上のライブ配信プラットフォーム、『Stagecrowd』をローンチしました。それが2020年6月。以降『Stagecrowd』のハイクオリティな配信ライブは多くのファンに支持され、アーティストからの 厚い信頼も獲得しました。チーフプロデューサーである小野寺さんによれば、事業をスタートする際のプレッシャーは大きなものだったといいます。

「『Stagecrowd』は緊急事態宣言からわずか3カ月でローンチしました 。ファンとアーティストがライブ演 奏でつながれる場を絶やさないという使命から急ピッチで立ち上げましたが、不安もありました。 それという のも当時、オンライン上の大規模ライブ配信において、配信トラブルが多発していたからです。コロナ禍において視聴者数が爆発的に増えた状況に、ライブ配信の安定性が追いついていない状況がありました。しかしソニー・ミュージックが自社の看板をかかげてライブ配信事業に参入するとなれば、クオリティの担保は絶対 条件です。そのプレッシャーは強かったですね。結果的には第一弾アーティスト『SUPER BEAVER』のライブ゙配信では、ブライトコーブのプラットフォームのサポートによりハイクオリティな配信を行うことができました。 その後に人気のアーティストの配信が続いたことで『Stagecrowd』の知名度は一気にアップし、サービス開始以降、半年間で約350本ものライブが次々と生まれ、現在につながっています」(小野寺さん)

アーティストのファンクラブを運営するソニー・ミュージックソリューションズは、以前からブライトコーブのプラットフォームを導入しており、会員ファンクラブサービスなどの生配信を行ってきました。「その頃から配信トラブルがなくシステムが安定していたので、圧倒的な数のお客様にライブを配信する『Stagecrowd』においても、引き続きブライトコーブを利用しています。それまでの 信頼関係もありましたし、大規模配信に強いとの定評もあったので、他の選択肢は考えませんでした。やってみたら高画質、高音質、高い安定性という評価を主催者や視聴者からいただ゙いているので、本当にブライトコーブで良かったと思っています」と小野寺さんは言います。

先陣を切ってローンチされた他社プラットフォームに続き、6月末にローンチした『Stagecrowd』でしたが、2020年の夏頃には追従する同様のサービスが数々とスタートしました。しかし生き残は厳しく、既にライブ配信ビジネスから撤退した企業もあります。 多くの競合サービスのなかで、『Stagecrowd』が成功を勝ち得たポイントはどのようなところにあるのでしょうか。Stagecrowdチームブッキングの窓口も担当する笠井さんにうかがいました。

「エンターテイメント性の高いライブ配信にチャレンジしているかではないでしょうか。ライブ配信は光量が強く、奇抜な演出もありますが、ブライトコーブの担当者と一緒に試行錯誤しながら、最適な配信を行えるように調整をしています。例えば通信が整わない環境では、解像度の高い楽曲を配信することには困難が伴いま す。しかしそのハードルを乗り越えてアーティストのクリエイティビティを最大限に発揮できる配信を行うことで、アーティストやファンから評価していただいているのだと 思います」(笠井さん) チャレンジングなライブ配信では、エンコードや通信環境がとなり配信に不安が伴う場合もありますが、深刻なトラブルを回 避しつつ、ライブ配信の回数を重ねるごとにノウハウを集積し、より安定感のある配信にするべく技術を磨き上げています。

「アーティストの大切なライブの配信を主催側から預かっている以上、トラブルが起きたときは迅速に原因の究明をし、主催側やアーティスト本人に説明しなければなりません。幸いなことにブライトコーブのシステムでトラブルに遭遇したことはありませんが、ブライトコーブの皆さんは『Stagecrowd』プラットフォームの外側で起きたトラブルに関しても、しっかり調査してくれるので助かっています。また配信中の視聴者数の変化といった、細かな分析データ分析が提供されることもメリットです。データは運営側に共有して、配信内容の最適化に役立てています」(笠井さん) ブライトコーブはデータ分析機能にも定評があり、視聴者数や視聴維持率、視聴デバイスなどの情報に加えて、プレーヤーロ ード 数など の詳細なデ ータを提供することが できます。アーティストサイドのコンテンツを預かる側として、視聴者分析データを提供できることは、信頼関係の構築に繋がっているとのことです。

実はソニー・ミュージックソリューションズとしては 、当初ライブ 配信はあくまでもアーティスのファンクラブが入り口で、『Stagecrowdは「ライブ配信のプラットフォームに特化した黒子的な存在」という認識でした。それかい くつもの象徴的なライブを配信していくうちに 『Stagecrowd』自体を入り口にして、アーティストのライブを探す人が増えたのです。そこで方針を変更し『Stagecrowd』のメディア化、ブランド化を目標とする方に舵を切ったといいます。そのアイデアは音楽ファン の心を捉え、2020年12月にアップデートした『Stagecrowd』のホームページは 、わずか3カ月で1日に多い日で3万を超えるアクセスを稼ぐようになりました 。

「 視聴者は『Netflix』で 映画やドラマを探すように 、 『Stagecrowd』のホームページで見たいライブを探すことができるようになりました。また、『Stagecrowd』では一般公開されているライブ配信を販売することはもちろん、ファンクラブ限定配信も販売しています 。ファンクラブ と連動することで、ファンクラブ の入会が増える傾向が顕著に現れました。これは『Stagecrowd』 の強みになりましたね」(小野寺さん ) ライブ配信はコロナ禍において躍進した手法てですが、 『Stagecrowd』はアフターコロナにおいても大きくセールスに大きく寄与するた ろうと、2人は口を揃えます 。

「今後も有料動画配信サービスは残ると思います。アフターコロナの世界ではリアルのライブとのハイブリッドになっていくでしょ う。特に瞬時にライブのチケットが売り切れるような人気アーティ ストの公演は、配信のチケットも同時販売されることもあると思い ます。配信のチケットには定員がないので、販売枚数に制限はありませんから 」(小野寺さん)

「近いうちに海外アーティストの日本向け公演をライブ配信で行 えればと思っています。今は海外アーティストのアジアツアーができない状況。そこで、アジア向けに『Stagecrowd』でライブ配信 をするために構想しています。今後はどんなライブの演出でもクリ アに配信できるように、画質をさらに上げ、ビジネスを拡大していきたいですね」(笠井さん)

突然のコロナ禍にも『Stagecrowd』という新規ビジネスを立ち上げ、軌道に乗せたソニー・ミュージックソリューションズ。有名 アーティストのライブを独占配信することも多く、日本のライブ配信サービスのなかで、既に高い認知度を獲得しています。今後も 『Stagecrowd』というブランドは、ブライトコーブの安定した配信技術と充実したサポ ートを基盤にして 、国際 的エンターテイメント企業ならではのビジネススケールの広がりに貢献していくでしょう。

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