導入事例

Mongol TV、モンゴル初の OTT サービスを開始

Mongol TV、モンゴル初の OTT サービスを開始
モンゴルでは、多くのほかの国と同様にモバイル機器が最も重要なエンタメプラットフォームとなりつつあり、視聴者が独立しパーソナライズされたコンテンツを楽しむようになっています。
Bat-Erdene GankhuyagCo-founder

ブライトコーブの OTT Flow が、ORI TVに 300 万人のモンゴルの消費者をひきつける

Bat-Erdene Gankhuyag にとって、テレビは家業です。これが、彼が 2009 年に、妻であり共同創業者の Nomi とMongol TV を創業した理由でした。その後同社は成長を続け、モンゴルでも大手の民間放送企業になりました。この放送網では、ローカル化された自社制作のコンテンツと、米国、韓国、トルコ、英国からライセンスを受けた海外番組のコンテンツを無料番組として放送しています。Mongol TV のローカル番組の場合、同社は人気のあるテレビ番組の権利を購入し、モンゴル市場に合わせて番組を作り直します。Shark Tank、The Voice、Mongolia's Got Talentといった番組は、大変人気な番組となっています。したがって、Mongol TV が平均で約 200,000 世帯に届けられ、モンゴルのテレビ放送市場でのシェアが約 25 %に上るというのは決して驚くべきことではありません。

縮小する広告収入と海外へのリーチが Mongol TV の拡大を後押しする

最近になるまで、Mongol TV は消費者向けの無料放送のみを提供していたため、成長を続けるための収益は広告収入に依存していました。しかし、Gankhuyag は、国内の広告主の間にある不吉な傾向に気が付きました。テレビ放送からデジタルメディア プラットフォームへ移行しているようで、Mongol TV のような無料放送をしているテレビ局は収入がなくなってしまうリスクにさらされていたのです。

「我々の唯一の収入源は広告でした。」とGankhuyag は言います。「過去数年間で、多くの広告主がソーシャルメディア ネットワークへと移っていきました。モンゴルでは、無料放送テレビの収益は小さくなる一方です。ですから、広告のほかにコンテンツから収益を得る別の方法を探さなければなりませんでした。」

これに加え、Gankhuyag は Mongol TV のリーチを国境を越えて広げたいと考えていました。なぜなら、国内の人口は約 300 万人ですが、国外に住むモンゴル人は何十万人にも上り、モンゴルメディアに主にモバイル機器を使ってアクセスし続けているからです。

広告収入の減少のリスクを減らし、同時にウェブやモバイルでも見やすいコンテンツを視聴者に提供するため、Gankhuyag はソリューションを探していました。

ORI TV がモンゴル初の OTT サービスに

Gankhuyag は、既存のMongol TV のビジネスモデルにOTT サービスを追加することこそ、収益化と消費者へのリーチという課題の両方を解決できる一番の賭けであると考えました。社内のテクノロジーチームとともに、Gankhuyag はチャネルの全般的なコンセプトを決定しました。これには、現在と過去の様々な番組シリーズが、ウェブ、モバイル、モバイルアプリ、Chromecast、AppleTVといったあらゆるデバイスで視聴できる約 2,000 時間以上の動画ストリーミングとして含まれています。さらに重要なこととして、このサービスはすべてサブスクリプションベースで収益化することになりました。ブライトコーブの OTT Flow プロダクトを使用し、チームは OTT チャネルである ORI TV を立ち上げました。これに掛かった時間はわずか 8 週間、Mongol TV は同国内で初の OTT サービスを開始した放送局となりました。

ブライトコーブのテクノロジー専門家が Mongol TV に OTT をもたらす

ORI TV の当初の計画段階において、Gankhuyag は次の3つの必須サービスを提供してくれる動画パートナーが必要だということを知っていました。(1) OTT サービスをゼロから立ち上げる用意のある、フル装備の社内エンジニアのチーム、(2) テクノロジー初心者にも簡単に管理できるプラットフォーム、(3) グローバル視聴者、特にモバイル機器を使用している人々に、OTT プロダクトを迅速に配信できる能力。「私自身はテクノロジーに詳しくありません」と認める Gankhuyag には、OTT の構築に関するすべての技術的な責任を委任できることが最優先事項でした。そしてモンゴルで増加するモバイル機器を使用する消費者の人口を考えれば、その特に熱心な視聴者に Mongol TV のコンテンツを迅速かつシームレスに配信できるようにすることは必須でした。彼はこう説明します。「モンゴルでは、多くのほかの国と同様にモバイル機器が最も重要なエンタメプラットフォームとなりつつあり、視聴者が独立しパーソナライズされたコンテンツを楽しむようになっています。」したがって、これらを消費者にオンデマンドで、アクセスしやすい OTT プロダクトの形でカスタム化された動画として提供できることは、理想的なソリューションでした。ブライトコーブなら、上に挙げた3つの要件をすべて満たすことができることに気づいた Gankhuyag は、これを利用しない手はないと気づきました。

ORI TV、わずか 5 か月で契約者数 5,000 件を突破、Mongol TV はトップに

ORI TV の開始からわずか 5 か月間で、Mongol TV は大きな成功をおさめ、プラットフォームに 5,000 件もの契約者を獲得していました。OTT サービスはまた、Mongol TV に国境を越えて国内外からより多くの視聴者数とエンゲージメントの増加をもたらしました。これは ORI TV がすべてのデバイスからアクセス可能であったという理由によるものです。

「契約者の 50% が国外からです。彼らは実際にはモンゴルには住んでいません。彼らは、外国に住むモンゴル人です。」とGankhuyagは説明します。「このような視聴者は、国内からサービスにアクセスする人と比較すると、モバイル機器を使用している割合が高くなっています。国内の視聴者は大体ラップトップかデスクトップ パソコンを利用しています。」

また、ORI TV はモンゴル国内で提供される初めての OTT サービスであったため、国内のメディア状況に革命をもたらし、これによって Mongol TV の名前はイノベーションと近代化と同義語として使われるようになりました。Gankhuyag はこういいます。「モンゴルは4社の巨大電信電話会社を持つ国です。彼らは莫大な収益を得る巨大企業であり、市場で支配的な立場にあります。彼らに比べれば、私たち(Mongol TV)の収益は非常に小さい。しかし ORI TV の力を借りて、私たちは街で話題となっています。現在、彼らの一部は自社で OTT プラットフォームを作ろうとしています。誰もが、わが社のような小さい局が OTT プラットフォームを持つことは不可能だといいましたが、今は彼らが間違っていたことを証明できてうれしく思っています。今や我々はモンゴルで一番成功した OTT プラットフォームになっています。」ORI TV の成功は大きな驚きと共に迎えられ、ほかのコンテンツ制作者からの尊敬を集めるようになりました。プロデューサー達が Gankhuyag のところにいくつものプロジェクトにおける提携話をプレゼンしに来るほどです。

ORI TV の加入者が増加していく中、Mongol TV では、ソーシャルメディア戦略にも改めて焦点を当てようとしています。同社は全編を含んだ動画コンテンツをFacebook や YouTubeアカウントに投稿することをやめました。その代わりに、新たな ORI TVのコンテンツが利用可能になると、Mongol TV はソーシャルプラットフォームをそのマーケティングに活用するようになりました。フォロワーはソーシャルメディアを通してアラートを受け取り、それをクリックして ORI TV のランディングページへ移動したり、契約手続きを行ったりできます。

近い将来の加入者数倍増を計画

2018 年の残りの期間で、Mongol TV は ORI TV の現在の加入者数を 10,000 人に倍増させる計画です。そしてこれを実現するために、Gankhuyag は次の 3 つの点での改善が必要だと考えています。一つ目は、サービスの請求と支払いのオプションを、モンゴル人視聴者向けに調整することです。モンゴルの中央銀行は、個人のクレジットカードによる定期的な支払いの許可をしていないため、加入には外貨口座を使用する必要があります。Gankhuyag は、クレジットカード請求の手間を省き、申し込みのプロセスをより効率的なものとするため、Google Play と iTune を通してより多くの購入オプションを実装する予定にしています。二つ目は、アンケートやソーシャルメディアのフィードバック、解析などを通して視聴者の行動を研究し、ORI TV の登録者が何を視聴したいと思っているかを調べる計画を立てることです。これにより、視聴者のニーズを予想し、より適切なコンテンツを配信できるようになるはずです。そして三つ目は、ORI TV とそのコンテンツをより多くの消費者に宣伝するため、改良した新たなマーケティング戦略の策定に注力することです。「これらすべてを正しく行えば、加入者数は倍増すると考えています。」と彼は言います。