近年、BtoBマーケティングにおいても動画マーケティングが注目されている。質の高いリードをいかに効率的に獲得し、営業部門に提供するかは、BtoBマーケターの永遠の課題だ。そんな中、ブライトコーブは2019年6月7日、大阪で「リードナーチャリングからカスタマーサクセスへ」と題したセミナーを開催した:動画×Marketoで実現する先進シナリオとは?株式会社村田製作所 マーケティングコミュニケーション部の内海勝也様をお迎えしました。(株式会社村田製作所(以下、村田製作所)マーケティングコミュニケーション部の内海克哉氏、株式会社HENGE(以下、HENGE)デジタルインテリジェンス課の水谷宏明氏をゲストに迎え、マーケティングオートメーションツールと動画を組み合わせたマーケティングを実践している事例をご紹介いただきました。<br>### 村田製作所の内海氏が冒頭で発した「覚悟がないなら、やめたほうがいい」という言葉に、参加者からは笑いが起こった。マーケティングオートメーションや動画マーケティングの成功事例を紹介する記事やセミナーは多いが、実際に実践しようとすると、一足飛びにできるものではないというのが内海氏の意図だ。また、「デジタルマーケティングを推進するのであれば、避けては通れない」とも付け加える。村田製作所は2010年から動画をマーケティングに活用している。2013年にはSalesforceとMarketoを導入し、2016年からは動画とマーケティングオートメーションを組み合わせた手法に取り組んでいる。Brightcove Video Cloud を使用して、各製品ページに製品デモ動画を配置し、その動画の視聴情報を Marketo にリンクしています。さらに、動画を最後まで視聴した視聴者には、ニュースレター登録フォームが表示されます。このフォームを活用することで、年間約200件の新規リードを獲得している。また、動画の途中にアノテーションを設置し、視聴者が製品に関連するPDFファイルをダウンロードできるCTAを設置する施策も実施している。######


*左)指定した秒数後にダウンロードを促すボタンが表示されます。(右)ボタンをクリックするとPDFをダウンロードできる。### **2019年制作予定の動画80本** 展示会などのキャンペーンのリードフォローメールにも動画が使われています。動画を最後まで見たリードは、動画をまったく見ないリードよりも成約につながりやすいことがわかっています。こうした結果を踏まえ、2019年は80本の動画を制作することが決定した。また、制作予定の動画の大半は、内海が所属するマーケティング・コミュニケーション部内で企画されたものばかりだという。動画は文字や図に比べ、商品の良さを伝えるのに非常に効果的であり、営業部門でも再利用できる点も動画活用の大きな理由だという。続いて、企業向けセキュリティサービスを展開するHENGEの水谷氏は、営業活動を推進するツールとしての動画の活用法について語った。### ホワイトペーパーなどのダウンロード促進は非効率*** HENNGEでは、顧客の検討フェーズに合わせて、動画コンテンツを掲載したWebページをメールで配信している。これらの動画の視聴状況はVideo CloudからMarketoに連携され、営業担当者のヒアリングや決算月などで得た情報がSalesforceに蓄積される。顧客がWebページにアクセスすると、Salesforceに蓄積された情報とともにアラートメールが営業スタッフに送信される。水谷氏は、「ホワイトペーパーなどのダウンロードを促すのは非効率。オフライン環境にダウンロードされたコンテンツでは、どこまで読んだかのデータを取得できないため、相手の関心度がわからない。一方、オンライン環境で視聴する動画は、MAツールと連動させて視聴データを取得できるため、ホットリードだけにアプローチすることができ、営業効率が向上した。### セミナー動画は15分程度に分割して配信しています。

映像制作の経験がない企業が抱えるもうひとつの問題は、制作にかかる時間とコストだ。当初、HENGEには映像制作のノウハウがなかった。そこで彼らが目をつけたのが、毎月開催している潜在顧客向けのセミナーだった。セミナーをカメラで収録し、複雑な編集をすることなくウェブサイトに掲載した。また、1本数時間のセミナー映像を15分程度に分割して配信することで、時間をかけずにコンテンツを量産することができた。両社とも、動画がリードの質を左右する非常に重要な役割を担っていることが理解できたのではないでしょうか。Marketoのさらなる活用を検討されている方、動画データを活用したマーケティングを検討されている方は、MarketoとVideo Cloudの両製品の組み合わせを検討してみてはいかがでしょうか。