OTT サービス成功のためのビジネスモデルの進化
先週開催された PLAY カンファレンスにおいて最も人気のあったセッショ ンのひとつ、「成功する OTT サービス運営の方法」では、この分野のリーダー 3 人(RLJ Entertainment の CDO 兼 EVP of Operations である Titus Bicknell 氏、Stan の Head of Technology である John Hogan 氏, Cleeng の CEO で共同創業者でもある Gilles Domartini 氏)によるインサイトが中心でした。RLJ が運営する 3 つの OTT チャンネルブランドのひとつである Acorn TV がいかにして年間 100% の会員増加率を達成したか、Stan はどのように Showtime との新たなコンテンツ パートナーシップを開始したか、あるいは SVOD ベストプラクティスについてなど、これらの実体験は、非常に競争が激しく複雑な OTT 分野を進んでいくにあたって、極めて貴重なものとなったようです。このことは、会場で多くの質問が出たこと、また会議後にいただいた多くのフィードバックから裏付けられました。
今日の OTT エコシステムにおけるビジネスモデルのアジリティーの重要性
OTT の成功において、前述の 3 人のリーダーたちも同意してくれると考えられる重要な要素は、現在の OTT を取り巻く環境のように市場が急激に変化しているときには、ビジネスプランは運営の柔軟性と技術的なアジリティー(機敏さ)を備えていなければならないということです。メディアの事業は、無料・広告ベース・サプスクリプション型・トランザクション型ビジネスモデルによって繁栄してきました。そして成功した OTT サービスの多くでは、既存のサービスの上に収益の増加を確かにするための新たなモデルのレイヤーをおいて、これらを組み合わせています。
このような柔軟性は、Netflix、Hulu、Amazon のような業界大手が採用している多様なモデルにも見る ことができます。例えば Hulu は、PC で利用できる広告入りの無料サービスとして始まりましたが、その後 TV 視聴や広告なしのオプションを、それぞれ少し高い価格で提供するようになりました。そして最近では、ソニーの Play Station Vue や Sling TV のモデルに似たライブリニア配信サービスを、来年後半にローンチすることを明らかにしています。
ビジネスモデルの柔軟性に関する興味深い事例は Amazon です。当初、Amazon プライムは Amazon 会員向けに無料で動画の提供を始めました。ウォルマートやベストバイなどの「量販店」が行ってきた、大幅な値引きにより薄利多売を行うという昔のやりかたに似た、大胆な動きでした。そしてこの数か月間で、Amazon は動画サービス単独で 1 か月 9 ドルという料金のサブスクリプション型サービスの開始を発表しました。また、消費者は同社ウェブサイトに動画を投稿でき、広告やロイヤルティからの収益を得られることも明らかになりました。後者によって、Amazon は YouTube と競合するサービスを提供することになります。
OTT のための機敏なビジネスモデル創造は、当社の最新のホワイトペーパー「OTT サービス成功の 5 つの鍵」で扱った基本的なトピックのひとつです。この簡潔ながら非常に多くの情報が詰まったペーパーは、極めて混雑し激しい競争が繰り広げられる OTT 市場への参入を検討している、あるいはすでに参入した組織には必読です。わずか数分で、貴社のコンテンツサービスを OTT の業界地図中で最もいい場所に位置付けられる、勝てる戦略の策定と実施について、しっかりと理解することができるでしょう。
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