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By Nao Tsuchiya

Principal Technical Consultant at Brightcove

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//Video Addict// Vol.4 GYAO 本庄氏(後編)〜プレミアムライブ配信を多数経験して〜

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Video Addict Vol.4 後半は、GYAO!のライブ配信に関する取り組みをお話頂きます。

週に1回、年間約 50本のLiveを配信

ブライトコーブ(以下BC)土屋 GYAOに転職後、チャレンジングな取り組みはありましたか?

GYAO本庄氏 あるアイドルのコンサートを、マルチアングルでLive配信したことです。準備期間を含めて、面白い取り組みが出来たと自負しています。お話した通り(前編を参照)、マルチアングル自体は以前所属していた会社で経験はありました。ただ、このコンサートでは、画作りから携わったことが個人的にチャレンジングでした。通常、このようなコンサートでは、アーティスト側の制作スタッフやカメラクルーが撮影をし、我々は配信の部分のみを担います。本件では、「このような画を撮りたい」といった部分までGYAO!がディレクションをし、マルチアングルで配信しました。

BC土屋 通常、画作りと動画配信はスキルセットを含め、明確に役割が分かれる業務になるのが一般的かと思います。これは、本庄さんが希望したことなのでしょうか?

GYAO本庄氏 そうですね。Ustream Asiaに所属していた際は、インターネット動画配信においてどのように画をつくるべきかアドバイスをしていた立場でした。どのように撮影すると見やすい、見られやすいといった知見を伝える側にいたので、以前よりGYAO!でチャレンジしたいことの一つでした。

BC土屋 現在、GYAO!では年間どの程度のペースで、Live配信を実施されているのでしょうか?

GYAO本庄氏 週に約1回、年間約50本のLiveを配信しています。

BC土屋 その全てを本庄さんがディレクションされているのですか?

GYAO本庄氏 いえ、Live配信に関しては、他の担当者もいます。他には、コンテンツホルダーと向き合う調達チーム、オペレーションを担当する外部パートナーがいます。また、Live配信されるWebページの制作担当も数名います。案件ごとにプロジェクトチームが立ち上がる感じですね。

BC土屋 2014年から、そのような頻度・体制でLive配信を継続されているのでしょうか?

GYAO本庄氏 2014年当時は1ヶ月に1回ペースでした。人の入れ替わりもあったのですが、Live案件の増加と共に頻度がふえ、現在の体制になった次第です。

BC土屋 なるほど。いずれにしても、配信しているイベントの質や、数からして日本でも指折りのライブストリーミングテクニカルディレクターですね。

魅力的なコンテンツでなければ見られない

BC土屋 多数のLiveをGYAO!で配信された中で、気付きのようなものはありますか?

GYAO本庄氏 以前は、インターネットにおけるLive配信自体が珍しかったこともあり、Live配信を実施すれば見てもらえました。ただ、ここ2〜3年は、魅力的なコンテンツでなければ見られないという感覚があります。そのため、会社としてもユーザーファーストを常に心がけており、ユーザーが見たいもの、見やすいものを常に意識し、魅力的なコンテンツを配信しています。コンテンツの中身のみならず、配信のビットレートをどのようなものにするか...。例えば、現在はスマートフォンユーザーが圧倒的に増えているので、小さい画面に対して、いかに低ビットレートで綺麗に見せるかを意識するなどです。

BC土屋 確かに。昔はLive配信すると発表しただけで、様々なインターネットメディアが取り上げてニュースになっていました。今はUGCメディアも多数あり、どうしても埋もれてしまいます。Liveの数が増えるにつれて、現場の運用で変わってきている部分はありますか?

GYAO本庄氏 以前は、そもそも現場にネットワーク回線を用意する手間がありましたが、現在は現場会場などに既に回線が用意されていることが多く、帯域も太くなってきているので自由度は広がっている印象があります。

BC土屋 昔は、回線工事のディレクションも仕事の一部でしたよね(笑)

GYAO本庄氏 そうですね。昔、厳島神社でLive配信をした際に、回線工事のディレクションをしました(笑)。宮島に十分なインターネット回線が無かったので、NTTさんと相談して、3ヶ月がかりで回線を用意してもらったのは、今となってはいい思い出です。

常にユーザーファーストを心がける

BC土屋 現在は、どのようなLive配信が多いのでしょうか?

GYAO本庄氏 音楽が多いですね。

BC土屋 Live配信は集客に苦労されている方が多いとも感じます。GYAO!ではどのようにプロモーションされているのでしょうか?

GYAO本庄氏 基本的には自社のポータルサイトとSNSです。

BC土屋 最後に、GYAO!における今後の展望についてお教え頂けますでしょうか?

GYAO本庄氏 常にユーザーファーストを心がけ、ユーザーが楽しめるコンテンツを提供したいと考えています。エンターテイメントが個人的にも好きなので、映像を使った新しい表現やプロダクトを創造し、ユーザーに満足して頂きたいですね!

日本の動画配信サービスでは、長い歴史のあるGYAO!。日本の動画配信サービス黎明期から携わる本庄氏。今後、GYAOからどのような新しいサービスが提供されるか楽しみです。
次回のVideo Addictは、毎日放送の村田氏を予定しています。お楽しみに!


インタビューを終えて

BC土屋

本庄さんとは、テレビ東京の段野さん、毎日放送の濱口さんと共に2018年の弊社イベントで登壇頂いて以来、長時間お話する機会を頂きました。とにかく真面目な人という印象です。何かしらの形でマネタイズをしているプレミアムなライブ配信は、動画配信の様々な施策の中でも最も失敗ができず、とても緊張します。これは私のように動画配信に10年以上携わっていてもなかなか慣れないものです。しかし、これだけの経験と職人気質の本庄さんがディレクションをしてくれたら安心できるだろうと、心から思います。週末、休みながらふとFacebookを開くと、本庄さんがライブ配信イベントの現場で設営をしたり、撤収作業をしているポストを見て、「本当にお疲れ様です。。。」とつぶやいて、そっとアプリを閉じています。インターネットは便利になり、色々なコンテンツがいつでもどこでも見れるようになりました。しかしコンテンツ制作においては必ず重要な仕事をしている現場がある、そんな事を感じさせてくれる人です。


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