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By BRIGHTCOVE K.K. MARKETING

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ライブ配信を成功に導くには?運営者がおさえるべき重要なポイント

Virtual Events

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コロナ禍を機に、エンターテインメント分野だけでなく、ビジネスシーンでもライブ配信を積極的に活用する動きが見られるようになりました。一方、ライブ配信は「失敗ができない」というプレッシャーがかかるため、運営側の緊張感は極めて高い状態となります。緊張を引き起こす原因をいくつか挙げ、対策を考えていきたいと思います。


ライブ配信が企業活動を左右する大きな施策に

新型コロナウイルスによるパンデミック以降、企業活動は変革を余儀なくされ、企業と顧客のコミュニケーションに変革がもたらされました。一方、企業のマーケティング部門や営業部門は、四半期や年単位で約束した成果を出し続ける責務に変更はありません。タイトなスケジュールの中で、見込み客の意思決定に積極的に関与していかなければならないのに、顧客とのコミュニケーション方法がすっかり変わってしまいました。こうした背景から、動画がコミュニケーションの補完的役割を担うようになってきたのです。

そのため、動画はただページやアプリを彩るという役割から、目的を持って使いこなし、営業やマーケティングのプロセスに貢献するためのツールとして運用する必要が出てきたのです。動画を活用した適切なコミュニケーション方法や運用方法を模索する中で、「ライブ配信」への注目度も高まり、ライブ配信に取り組む企業が増えています。

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ただ、ライブ配信はVOD(Video On Demand=視聴者が観たいときに動画を視聴できるサービス)と異なり、視聴者側の動機づけが全く異なります。

VODの視聴者の場合は、自分がどのコンテンツを見ているかを選択するという強い動機づけがあります。複数のコンテンツの中でどのコンテンツをいつ視聴するかは、視聴者側に任されます。

一方、ライブ配信の場合は、配信日時を決めて人を集めるイベントです。つまり、事業側が意図を持って準備したメッセージを決まった時間に視聴者にインプットすることができます。

以上から、ライブは企業活動のKPI/KGIを左右しうる重要な施策になりえます。言い換えると、ライブで事故が起こると、営業プロセスに影響が伝播し、企業活動の結果にも影響が出る可能性もあるということです。さらに、視聴者のブランドへの期待が落胆にかわってしまい、ブランド価値の毀損から長期的な影響も無視できなくなる可能性があります。

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運営者が“コントロールできないもの”がライブ配信の大きなリスクに

では、ライブ配信に起こり得る事故とはなんでしょうか。結局のところ、視聴体験にネガティブに影響する事象すべてが事故と言えます。これをざっくり「再生障害」といいます。例えば以下のようなものも再生障害の一部として挙げられます。

■再生障害

  • ページHTMLやプレーヤーが表示されない

  • 再生が開始できない

  • 再生状況が心地よくない

  • ページHTMLやプレーヤーが表示されない

まず、ページやプレーヤーが表示されないのは、そもそもページのURLが間違っていたり、読み込むべきプレーヤーやそれに紐付いたライブ動画へのポインタが間違っていたりすることが原因です。特にライブ配信がパーソナライズされている場合は十分な配慮が必要です。

しかし、これらはリハーサルにおいて、すべての配信パターンを事前にテストすることで、その後、本番までに技術的変更点が発生していない限り必ず障害を回避できます。ソフトウェアの特徴でもありますが「動くはず」だけで安心を得ることは不可能です。必ず目の前で動いているかどうかを確認することで、障害を回避することができます。

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  • 再生が開始できない、再生状況が心地よくない

再生が開始できない場合と再生状況が心地よくない状況を引き起こす技術的な要因はさまざまありますが、共通している要素に注目して列挙しました。さらに、それらの要素がライブ運営者側でコントロールできるものとそうでないものに分類しています。

【コントロールできるもの】

  • 配信サービスの設定ミス

  • 撮影機材の故障や設定ミス

  • スタジオから配信サービス間のインターネット品質低下

特に「スタジオから配信サービス間のインターネット品質低下」については、正しい知識を持っておく必要があります。いわゆるアップストリームやインプットストリームと呼ばれる部分はインターネット品質が悪くなると、再生品質に直接的な影響を与えます。スタジオから配信プラットフォームまでの上り回線にSLAを設定することは、費用面や利用頻度の観点からあまり現実的ではありません。そのため、大概は2本以上の回線で冗長化して運用します。しかし、同じ回線業者を使ったり、ソフトウェアエンコーダーが起動しているIaaS/PaaS/SaaSの稼働regionやネットワークセグメントが同一だったりする場合は、広域障害時に役に立たないことを理解しておく必要があります。

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ただし、上記のようなコントロールできるものは、事前のリハーサル、及び、機材の冗長化を図る等による確率評価によって管理することができます。

【コントロールできないもの(リスク)】

■視聴者側の問題

  • 視聴端末が配信規格を満たしていない

  • 視聴端末の処理能力が極端に低い

  • 視聴者が契約しているISP、キャリアに問題がある

  • 視聴者の地理的場所とCDNの関係

■配信サービスシステムが内在的に持つボトルネック

コントロールできないものは、運営者がどれだけ注意深く対応しようとしても、解決することができません。また、おそらく運営者が単独で考えても列挙しきれないものと思います。しかし、これらの要素がライブの成功を大きく左右することは明らかです。つまり、コントロールできないものはリスクという位置づけになります。

コントロールできないものの中で、特に「CDN(Content Delivery Network、コンテンツ配信ネットワーク)」の影響は大きいでしょう。大型のライブでは同時接続数が急増し、また映像の品質によっては、データ量も膨れ上がります。キャパシティプランニングのように帯域の足し算を行ってその数字相当のCDN帯域を準備しても、おそらく失敗するでしょう。これは視聴者の視聴実態を考慮しておらず、CDN事業者が共有しているかもしれないネットワーク帯域のボトルネックを評価していないことや、CDNスイッチングなどのシステムコストに由来するレイテンシー拡大による配信品質低下が管理できないからです。

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注意すべきは視聴者のレイテンシーです。ISPごと、CDNのエッジサーバ群ごとのパフォーマンスを把握しながら、特定のユーザーセグメントで視聴体験の品質が劣化していないかどうかを気にする必要があります。「同時接続数がどのくらいになるのか」メディアの場合は「広告がきちんと入っているのか」「不具合は発生していないのか」もあわせて監視する体制も欠かせません。視聴体験に影響がでる予兆を察知して、実際にその現象が起きないようにするために、関係者に対して注意を促す役割を担います。

契約する配信プラットフォームがこうしたことを監視できるネットワークオペレーションセンターを運用しているかどうか、そして、そのサポートが得られる契約体系を整えましょう。

また、事前に小規模なライブを実施したり、視聴サンプルページを準備したりするなどして、あらかじめ視聴者にも注意喚起しておくのもひとつの手です。

次に課題になりそうなのは、配信システムに内在するボトルネックの把握です。配信プラットフォームベンダーに同規模の配信実績があるかどうか、または、事前の負荷試験を実施できるかどうかを確認しましょう。配信プラットフォームベンダーが利用しているIaaSに何らかの制限がトリガーとなって、サブシステム間の通信が滞って配信全体がうまくいかなくなるケースもありえます。IaaSベンダーから開示されていない稀な制限事項に出会う場合もあります。


ライブ配信を行う際は「関係者をもれなく巻き込むこと」も重要

ライブ配信の成功に向けてさまざまなリスクに備えるには、関係している人々をもれなく巻き込んでおく必要があります。そして、それらの関係者の仕事の依存関係を正しく把握しておくことが欠かせません。

例えば、視聴ページは、ページをデザインする人、コーディングする人、プレーヤーをつくる人、そのページのユーザーをトラッキングする機能を入れる人などさまざまな人が関わっています。これらの業務がどのように関わり合っていて、どこまで責任を持っているのかを把握しておくことは重要です。万が一修正が発生した場合に、修正のインパクトの把握ができ、影響する関係各社の調整がスムーズにすすめられるからです。

他にも、リハーサル中にどういった不具合が起きる可能性があるのか、そういった予兆を見つけた場合、どう対応するのかもあらかじめ練習し、手順化しておくとよいでしょう。そうすることが関係者全員の安心感にもつながります。

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ライブ配信中に不具合が発生した場合は、即対応が求められます。本番当日に何かあった場合に備えて、誰に伝達・相談すればいいのか、そして意思決定者は誰なのかを前もって確認しておきましょう。安心感を得るためにも連絡体制を整えておくことは重要です。このように、本番当日だけエキスパートが参加しても、その人が経緯・事情、関係各署の役割が把握できていなければ、当日のトラブルに対応することは極めて困難です。これを避けるために、本番当日関係者はもれなく準備段階から巻き込んでおく必要があります。

こういった知見は、あまり表に出ることのないライブ運用のノウハウとして事業者側に蓄積されます。この積み上げによってライブ運営が高度化できるようになりますので、事業者はより挑戦的なコンテンツ開発に注力できるようになります。その結果、他社との差別化が担保されるようになりますから、とても重要な要素であると言えます。


ブライトコーブが選ばれる理由

ライブ配信において、ブライトコーブが多くのお客さまに指示される大きな理由は、「圧倒的な実績数」だと自負しています。

当社はこれまで、視聴者が数百人程度の小規模なライブ配信から、数十万人規模のスポーツのライブ配信、数百万人規模の世界的イベントまで多数手がけてきました。どの規模感でも安定性や安全性を誇るライブ配信を提供できているのは、これまでの実績で培われたノウハウが蓄積されているからだと言えます。

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また、どのような視聴者層やどういうネットワーク帯域を使って、どんなコンテンツを配信するかをふまえて最適なプラットフォームの設定をご提案するなど、ライブ配信の準備やリハーサル段階から適切なコンサルティングも行います。プラットフォームの提供だけではなく、お客さまのニーズにあわせてカスタマイズしていく技術を持ち合わせていることも、世界中のお客さまから支持される理由です。

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