トランスクリプトを活用した動画視聴者のエンゲージメント向上による動画 SEO 戦略の強化
Brightcove のテクノロジ パートナである_ 3Play Media は、高度な教育機関や企業、政府機関向けに高品質のキャプション、トランスクリプト制作、そして翻訳ソリューションを提供しています。_
MarketingProfs、Content Marketing Institute(CMI)、ブライトコーブによる最近の調査によると、コンテンツ マーケティングに動画を使用している B2B マーケターは 76% に上ります。マーケティングの専門家である(そして本ブログに毎日、目を通している)皆さんにとって、この結果はすでにご存知のことと思います。ですので、動画のメリットについては、この場で皆さんにお伝えするまでもありません。皆さんが本ブログをご覧になっているのは、動画マーケティングの効果を高める方法について理解を深めたいと思われているからに違いありません。そこで本日はマーケティングの強力なツールである、トランスクリプション付き動画のオンライン パブリッシングについてご紹介します。動画のトランスクリプトとキャプションは、視聴者の柔軟なメディア消費を可能にしてユーザ エクスペリエンスを高めると同時に、SEO の主要指標も改善します。面白そうですか? 皆さんがきっと興味を引かれるテーマだと思います。それでは先に進みましょう。
動画マーケティング:エンゲージメントを確実に向上
端的に言って、動画は驚くほどエンゲージメントの向上に適したメディアです。そのメッセージの伝達手法から、動画はそれだけでエンゲージメントを高めます。ウェブ動画の心理学(Psychology of Web Video)によると、シンプルなメッセージを理解度の高い視聴者に伝達することがカギです。これらの要素はともに記憶への定着に役立ちます。しかしながらそれ以上に重要なのは、動画がメッセージを伝達する最高のツールであることです。複数の感覚に訴える動画は特別な効果をもたらします。人間が 3 日後に覚えている割合を比較してみると、活字から得た情報はわずか約 1 割に過ぎませんが、見たり聞いたりした情報は 68% にも上ります。これらのことから、トランスクリプト付きの動画がオンラインの学習経験の向上、ならびに理解度や記憶力の強化に役立つことは明らかで、驚くに値しません。知らぬ間に私たちは引き込まれ、魅了され、ファンになってしまうのです。
一例をあげると、Zappos ではそれまで単にテキストで製品を紹介していましたが、製品紹介動画を制作したところコンバージョン率が 35% 高まりました。この背景はとてもシンプルで、視聴者が欲しいモノを的確に把握していた Zappos は、これまで長文の製品紹介テキストを作成していたのを止めて、代わりに動画を制作したのです。素晴らしい試みです。
それではなぜ私たち全員が Zappos のようになれないでしょうか? この特殊マジックをもっと詳しく見ていきましょう。
動画エンゲージメントが SEO 対策に重要な訳
エンゲージメントは、昨今のマーケティング コミュニティにおいて急速に騒がれ始めたバズワードですが、まったく裏付けがないわけではありません。エンゲージメントを高める戦略というと多くの場合、サイトの滞留時間と直帰率という 2 つの指標の改善に取り組むことを意味します。滞留時間が短かったり、直帰率が高かったりすると、ウェブサイトの信頼性やユーザ エクスペリエンスの質に問題があると想定されます。Google がサイトの信頼性や有用性を疑問視すると、サイトの閲覧者やユニーク ビジター数が増えず、その結果サイトのマネタイゼーションやセールスにも影響が及ぶという連鎖反応が起こります。
この課題の回答の 1 つが動画で、サイトの滞留時間を 42 秒から 350 秒に延ばすというデータもあります。ただ皆さんの動画マーケティングの目標は単にサイトを訪問してもらうだけでなく、サイトを満喫してもらうことであるはずです。そこで役に立つのがトランスクリプトとキャプションです。
動画キャプションとトランスクリプトを使用してエンゲージメントを高める方法
ある調査によると、トランスクリプトはユーザのエンゲージメントを高め、キャプションは動画を最後まで視聴する割合を 40% から 80% に上げるという結果が報告されています。ただサイト訪問者に、動画を 1 回だけ見たら別のサイトに行って欲しいと思っている人はいません。それでは直帰率を高め、ウェブサイトのクオリティ スコアにマイナスの影響を及ぼす結果となってしまいます。この改善に役立つのがナビゲーションとクロスリンクです。エンゲージメントを高めるために、トランスクリプトを使用したリンクの機会を活用しましょう。各動画に簡単なテキストのトランスクリプトをリンクさせることで、サイトのサイズやインバウンド リンクを増やし、Google によるインデックス化にプラスに働きます。長文のトランスクリプトを的確にページに割り付け、テキストをテーマ別にグループ化することで、このコンセプトをさらに深化させることができます。ただし動画を忘れてはいけません。閲覧者向けに追加の動画コンテンツのキュレーションを行うスペースを各ページに設けるようにしましょう。
ユーザ エクスペリエンスの機会を創り上げていくことが重要です。あらゆるメディアページの質を高め、関連性の高いコンテンツを配信しましょう。そうすることでサイトの滞留時間を延ばし、ブランドへの愛着を高めることができます。
動画へのインバウンド リンクを確保する
トランスクリプトは単なるテキストリンクとは異なり、メディアオプションはサイト訪問者に新たな価値を提供します。動画やテキスト、画像を組み合わせたページはインバウンド リンクが張られやすくなります。リンクが張られやすいブログ記事の書き方を検証した MOZ の記事のなかで、ブログ記事に張られるインバウンド リンク数を比較しており、これによるとテキストベースのブログ記事に張られるインバウン ド リンク数は平均 3 つで、一方動画だけのブログには平均 8 つのリンクが張られます。さらに動画・テキスト・画像の 3 種類のメディアを組み合わせた場合、平均インバウンド リンク数は 17 に増えます。この結果から、これら 3 つの要素をすべて組み合わせるとコンテンツの価値が高まり、結果としてリンクに値するコンテンツとして認識されるようになると推測されます。
マルチメディア、パーソナライズ化、SEO 対策
動画のトランスクリプトに伴い、視聴者はサイト エクスペリエンスを選べるようになります。前回のブログ「動画アクセシビリティの改善・SEO 対策・ユーザ エクスペリエンスの向上で、より幅広い視聴者にリーチ」で紹介したように、SEO 対策においてはアクセシビリティのオプションとユーザ エクスペリエンスの管理がこれまで以上に大切になってきています。今日のこなれたウェブユーザは欲しい情報を入手するために、わざわざサイトをくまなく見て回ることはしません。例えばテキスト コンテンツが欲しい場合、このようないわゆる「コピー & ペースト」マニアは動画コンテンツから移動して再度検索をかけます。このような理由から Google はオプションと普遍性のあるデザインを高く評価しています。
ブライトコーブのブログでこのようなことを言うのは少し気が引けますが、ややもすると視聴者は動画に少々食傷気味です。興奮しないで落ち着いてください!人間は目あるいは耳から学習する生き物であると色々なところで耳にしてきました。ただ実際は目からも耳からも学びます。「二重符号化説」によると、1 つの感覚で吸収できることは限られているため、複数の感覚を用いた学習スタイルは効果が高いと言われています。1 つだと「チャネル」が「あふれて」しまい、その埋め合わせのために、脳は別の理解モードへとスイッチします。ウェブがメディア オプションの観点でますます多様化し、トランスクリプトとキャプションが長期的なコンテンツの理解に不可欠なのは、このような理由からです。
ふぅ、今日は盛りだくさんでしたね。本日の内容をまとめましょう。
動画トランスクリプトとキャプションはエンゲージメントを高めます。その理由は次の通りです。
- サイトの滞留時間を延ばす
- 利用するメディアのオプションを拡大する
- ユーザ エクスペリエンスの質を高める
- 新たなリンク機会を提供する
- 動画ページへのインバウンド リンク数を増やす
Shannon K. Murphy は、米マサチューセッツ州ケンブリッジにあるオンライン動画のキャプションやトランスクリプション制作サービスを提供する 3Play Media のコンテンツ マーケティング マネージャです。3Play Media 以前は、HubSpot や Dow Jones Local Media のマーケティング コンサルタントを歴任。2008 年以降は、SEO やインバウンド マーケティング、コンテンツ制作に精力的に取り組んでいます。