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スポンサー付きコンテンツの台頭:マルチメディア向けストーリーテリングに取り組むブランド

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本日は「スポンサー付きコンテンツ」(またはネイティブ広告、呼び名はまだ定まっていません)についてお話します。これは昨年デジタル分野に出現し、影響力を高めているアプローチのひとつです。ではこのスポンサー付きコンテンツとは一体、何なのでしょうか? 一言で言うと、「広告エクスペリエンスがユーザー エクスペリエンスの自然な形と機能にうまく調和した有料メディアの形式のひとつ」です。つまり、これは紛れもなく広告なのですが、そうは見えないのが特徴です。このスポンサー付きコンテンツを活用することで、各ブランドは自社とお客様にとって最も重要な話題やトピックをベースに、ユーザーのエンゲージメントと満足度を高めるブランド エクスペリエンスを創り出すことができます。言い換えると、スポンサー付きコンテンツはコンテンツ マーケティングと広告の中間に位置づけられるものでありながら、(BuzzFeed や Mashable、The Atlantic、Slate あるいはその他の数多くのニッチメディアなどを経由して)各ブランドに大勢の(あるいは緻密にターゲティングされた)視聴者の目に触れる機会を提供する手法なのです。このスポンサー付きコンテンツが登場する前は、ブランドが同様の効果を上げようとしたら、記事体広告か純粋な広告しか手段がありませんでした。

ではスポンサー付きコンテンツは、なぜこんなにも私たちの関心を集めるのでしょうか? 最近では大手パブリッシャーや主要ブランドからこの分野に関する発表が相次ぎ、ネイティブ広告、ならびに同広告におけるオンライン動画の役割に高い注目が集まってきています。そこで、次にポイントとなる点をまとめました。

  • AdAge が昨年 11 月に発表したレポートによると、『The New York Times』はウェブサイトの刷新にあわせてブランデッド コンテンツの提供を開始する予定です。マルチメディアのストーリーテリング(Snow Fall など)で成功を収めた同紙が、スポンサー付きコンテンツで同様のアプローチを計画していることで、より一層期待が高っています。ブランド プロモーションは楽しさを訴求したり、深い知識を提供したり、また強く感情を揺さぶったりします。それだけではなく、時にはユーザーに心地よい時間を過ごしてもらうこともできます。このプロジェクトがどのような展開を見せるのか、とても楽しみです。
  • 2013 年 11 月中旬、Digiday は男性向けアイテムを取り扱うパブリッシャーである Complex Media の取り組みに関する記事を掲載しました。特に詳しく深堀りしたのは、Converse と協力して創り上げたスポンサー キャンペーンです。このキャンペーンでは、ブルックリンを拠点に活動する人気ヒップホップ アーティストの歌詞、ならびにアーティスト本人を活用して、個性・創造性・勤勉さのストーリーを伝えています。デザイン的には Converse の核となる主要スニーカーを紹介するテキストと静止画・動画を統合しています。このキャンペーンで特筆すべきは、ビジュアル的に凝っているだけでなく、伝統をしっかりと継承している点です。Champs 経由でのネット通販へのダイレクト リンクが張られていますが、サイト全体が極めて魅力的なため気になりません。
  • Alan McGlade 氏が寄稿した『Forbes』の記事もとても示唆に富んでいました。特に感銘を受けたのは次の部分です。「ネイティブ広告の効果を高めるには、ターゲットとなる消費者に合うよう仔細に渡るキュレーションを施し、外見をカメレオンのようにカモフラージュする必要が出てくるだろう。Twitter や Pinterest、Snapchat、YouTube、Buzzfeed といった幅広い環境に個別に対応させていく必要がある」。この点については、チャレンジであるとともに、大きな機会でもあります。スポンサー付きコンテンツの人気の高まりを受けて、ブランドやその代理店パートナーは全く新たな手法での広告展開を迫られています。そして長期的には、ターゲットに応じたメッセージや高度なカスタマイズのみが消費者に響く点となるでしょう。「コマーシャル」が本編と同じくらいワクワクするものになるかもしれません。

また調査会社の Altimeter Group は先ごろ、「ネイティブ広告業界の定義と勢力図(Defining and Mapping the Native Advertising Landscape)」を発行しました。本レポートには、ネイティブ広告やスポンサー付きコンテンツの成功に必要とされる様々な要素(ならびにスキルセット)をまとめたグラフが掲載されています(下図参照)。

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