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新たな動画マーケティング展開に向け、“アイデアを広げるツール”として活用

動画マーケティング黎明期からのユーザー企業

サッポロHDは、酒類、食品飲料、不動産の事業を展開するサッポログループの純粋持株会社だ。グループ創業150周年となる2026年をゴールとした「サッポログループ長期経営ビジョン『SPEED150』」を掲げ、経営刷新に取り組んでいる。グループ全体のブランドを育成・強化するとともに、保有する多様なブランドの個性が輝くブランドカンパニーを目指している。
同社 IT統括部長 石原 睦氏は、「IT統括部では、グループ全体の経営のスピードを高めるために、最新のデジタル技術を駆使して、レガシーシステムの刷新に取り組んできました。デジタルマーケティングのプラットフォームの提供もその1つで、グループ各社のマーケティング部門にとって、便利で役立つソリューションを提供することがミッションです」と話す。
デジタルマーケティングの柱のひとつである動画マーケティングは2000年代からスタート。当時は動画ファイルをWebサーバに直接アップしていたが、訪問者が興味を持ってくれても再生までに時間がかかるなどの問題があり、視聴数は期待していたほど伸びなかった。
とはいえ、動画がブランドを大きくアピールできる存在であり、動画マーケティングが今後の大きな潮流になるという実感はあった。実際に、グループ各社のWeb担当者からも、動画マーケティングに取り組みたいという熱意は聞こえてくるようになった。しかし一方で、動画の管理に工数がかかるため、取り組みたくても一歩を踏み出せないという声や、Webサイトへ埋め込む際のデザインの問題など、いくつかの課題も浮かび上がった。そこで同社は、それらの課題を解決する動画プラットフォームとして、Video Cloudを採用することを決めた。

アップグレードでBrightcove Galleryを活用

IT統括部 デジタル推進グループ 兼 サッポロビール株式会社 マーケティング開発部 コミュニケーションデザイングループ 松岡 広子氏は、「Video Cloudは、動画のスムーズな配信や、管理工数の削減など、当時抱えていた課題を解決してくれました」と話す。以来Video CloudはサッポロHDの動画プラットフォームとして定着した。
そして迎えた2017年、同社はVideo Cloudをデジタルマーケティングに特化したスイート商品であるVideo Marketing Suiteにアップグレードすることになる。動画だけを集めた動画ポータルを手軽に運用したいというニーズが背景にあった。動画はすでにVideo Cloudにアップロードされている。しかし、動画ポータルのために専用のWebサイトがあり、適切なタイミングで更新し続けなければならない。更新頻度は高く、運用コストと管理者の工数の削減は大きなテーマだった。
「ちょうどそのころ、Brightcove Galleryの提案を受けました。Video Marketing Suiteにアップグレードすれば、動画ポータルサイト構築機能である Galleryを使って手軽に公開することができます。Webサイトを作成・更新する工数は不要になりますし、追加で必要になるライセンス料もごくわずか。すぐに導入を決めました」(同氏)
以前の動画ポータルサイトは、カタログ集のようなデザインだった。動画を一覧できるのだが、テキストコンテンツで説明を加える。そのため、タイプミスなどのリスクを抑える目的で公開前に監査プロセスを設けていた。これに対して新方式では、グリッドインタフェース上に動画を並べるGalleryのテンプレートを採用。動画だけを監査すればよくなったことで、公開スピードは飛躍的に高まった。動画を登録すれば簡単な設定で順番を入れ替えられるため、Webサイト側の作業が不要になったことも大きなメリットだ。

動画を中心に顧客動線を作りたい

Video Marketing Suiteを利用する現場からは、YouTube連携機能の評価が高い。動画を登録する際に、YouTubeへも公開するよう指定しておけば、自動でYouTubeへとアップロードできる。広く一般に見てもらいたい動画と、ブランディングを最優先にオリジナルサイトだけで公開したい動画を同一プラットフォーム上で管理することで、動画管理業務にかかる工数は良好なレベルを維持できている。

さらに、新たな取り組みに活かせるツールとしても評価されている。サッポロビール株式会社マーケティング開発部 デジタルコミュニケーショングループ 課長代理 下村 高司氏は、「デジタルマーケティング施策で動画を利用する際には、Video Marketing Suiteの機能を中心に、さまざまなやり方を考えることができます。アイデアを広げてくれるツールだなと感じています」と話す。グループ各社の現場には、“お客様が見て楽しめる動画”を制作することで、ブランドの個性をさらに輝かせたいという思いがある。5Gにより高速かつ大容量なネットワーク網が浸透する近い将来を念頭に、360度ビューの動画や、体験型のコンテンツなど、さまざまなアイデアも議論されている。
下村氏は、「目指すところは、お客様に、“サッポロのWebサイトに行けば面白いコンテンツがあるはずだ”と期待していただくこと。積極的に何度も来ていただいて、日々ブランドに触れていただける顧客導線を、動画を中心に作っていきたいと考えています」と話している。

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