カスタマージャーニー:動画に秘められたパワー

カスタマージャーニー:動画に秘められたパワー

この記事は Digital Marketing Magazine に掲載されたものです。

「一枚の絵は千の言葉に匹敵する」という諺があります。瞬時に情報が取得できるようになった今、これまでになくこれを強く実感します。そして今や消費者は、最小限の手間で、できるだけ多くの情報を得たいと考えています。そのため、動画は瞬時にストーリーを上手に伝えるための方法として人気があります。企業にとっても、1 秒間に約 24 フレーム(画像)という速さで、顧客に自社のことを伝えられる非常に効果的な方法です。

このように素晴らしい価値がある動画ですが、別な側面についても検証するため、今年Aberdeen Groupに動画マーケティングのROI(投資回収率)についての調査を依頼しました。この調査によって、動画コンテンツでコストパフォーマンスのよいマーケティング活動が行えることがわかりました。これはマーケターにとって朗報です。特に興味深い数字を以下に挙げますが、レポートの全文はこちらからオンラインでご覧いただけます。

コンバージョン能力

動画コンテンツユーザの平均的なウェブサイトコンバージョン率は 4.8% でした。動画コンテンツを使用していない企業のコンバージョン率は 2.9% でした。一見するとこの効果は明確ではないかもしれませんが、別な角度から見てみましょう。

このようなウェブサイトコンバージョン率の差は、動画を使用している企業のほうがマーケティング活動に対する反応を得るために必要なユニークビジター数が 37% 少なくて済むことを意味しています。つまり同じ潜在顧客数を獲得するために、動画がある場合には 10 万のユニークビジター数で済むところを、動画がない場合は 137,000 のユニーク ビジター数を確保しなければならないことになります。これは大きな違いです。

コスト削減

実はコミュニケーションチャネルとしての動画の活用は決して目新しいものではありません。ではなぜ 5 年ほど前からマーケティングの専門家が多くの時間やリソースを投入して、動画ポータルを作成するようになったのでしょうか。

人気の背景には、高品質の動画作成コストの大幅な減少があります。最近まで、撮影にはハイテクカメラと高価な音響機器が必要でした。しかし技術の進歩により、この種の機材は最新の動画撮影における必需品ではなくなりました。

その結果、オーバーヘッドがはるかに低くなり、フリーランスや地方の代理店でも限られたコンテンツ開発予算内で、高品質の動画コンテンツを作成できるようになりました。今や高度な動画作成も低コストに作成できるようになり、最終的なコスト削減に貢献しています。

容易になった ROI の測定

どのマーケティング分野への投資でも、その成果を測定する必要があります。動画を使ったマーケティングも例外ではありません。特定のコンテンツ資産に対するエンゲージメントレベルを理解する上でメトリクス(測定指標)は不可欠です。メトリクスにはコンテンツマーケティングの「ROI:投資回収率」の評価という目的があります。そしてもっと重要かもしれないのが、顧客とのインタラクションに基づく購買意思の把握という目的です。

マーケターにとってありがたいのは、動画マーケティングはこの点で他では得られない以下のようなメリットがあるという点です。これによって幹部からの賛同が得やすくなります。

1) 動画には時間要素がある: 具体的なメトリクスによって、ブランドは動画の視聴回数と 1 回の視聴時間を把握することができます。動画が最後まで視聴されているというデータが得られたら、顧客獲得の可能性が高いといえます。視聴者がコンテンツの途中で再生を終了している動画は、作り直す必要があります。

2) 動画には可搬性がある:英国のトップブランドのウェブサイトの40%以上が、まだモバイル環境用に最適化されていない(Advertising Bureau)現状では、可搬性がある動画コンテンツはマーケターにとって優れた資産になります。他のデジタル資産と異なり、動画は複数のメディア チャネルで共有しても、測定可能な追跡機能の完全性を維持することができます。

投資回収率

一般的には、他のデジタルマーケティングコンテンツよりも、動画コンテンツ作成のほうが初期投資や手間が多くかかりますが、マーケティングと営業効果面での成果が測定、評価しやすいのです。調査結果によると、ベストインクラス企業 - 業界平均に基づく総合実績で上位 20% の企業(詳細はレポートを参照) – は、この点に気付いており、その 95% が動画コンテンツをすでに利用しています。事実、その大半が、他のデジタルメディアよりも動画マーケティングへの投資を増やしたいと考えています。

マーケターはコンテンツのパフォーマンスを示すように求められており、コンバージョン率向上を何より優先しなければなりません。そんな中で、動画は今後コンテンツマーケティングの価値を実証するための重要な要素になるでしょう。どのような顧客層であっても、コネクテッドデバイスによってブランドは新たな可能性を手にしたことになります。そしてマーケターは複数のコミュニケーション手法で消費者に働きかけることが重要です。

どこから手をつければよいのかわからない場合は、以下のヒントを参考にしてください。

1) 幹部の賛同を得る

動画コンテンツにはある程度の投資が必要なので、プロセスの早い段階で上層部の賛同を得ておくことが重要です。初期のミーティングに意思決定者も参加してもらい、視聴者のエンゲージメントと潜在顧客の創出の両方で、動画マーケティングが企業にもたらす「付加価値」を理解してもらいましょう。

2) コンテンツの最適化

消費者は現在、複数のデバイスで 365 日 24 時間、常にブランドにアクセスしています。そのため、コンテンツをタブレット、ラップトップ、スマートフォン用に最適化しておくことが重要です。各デバイスでの視聴エクスペリエンスの違いを考え、デザインを最適化して改善しましょう。

3) 動画管理ソリューションの活用

動画管理ソリューションを使用して動画品質を向上し、操作性を高めましょう。消費者がアクセスできない動画コンテンツに時間やコストを費やすのは無意味なことですから!