MPEG-DASH の展望

MPEG-DASH の展望

全世界でサービスを提供しているグローバルな企業として、ブライトコーブでは場所や時間に関係なく、高品質の動画を提供するという目標を掲げています。これは最も普及しているコーデック、コンテナ、配信プロトコル、デジタル著作権管理(DRM)タイプ、そして膨大な数のデバイス、OS バージョン、機能をサポートする能力を意味しています。そのためには、世界中のデバイスのテストも行う必要があります。

1 つの動画フォーマットであらゆるデバイスに対応できるのが理想的です。そのためにはメーカーが独自の実装を行いながら、視聴者のニーズに応えられる機能も実現できるようにする柔軟性が必要です。MPEG-DASH は、従来の HTTP ウェブサーバーからインターネット経由で高品質の動画ストリーミング配信ができるアダプティブ ビットレート ストリーミング技法です。そしてこの MPEG-DASH こそ、これらすべての要件を満たすための壮大な試みなのです。

MPEG-DASH がプロトコルではなく、技法と呼ばれている点に注目してください。コーデックやフォーマットを選ばない、メディアシグナリング/配信方法を提供します。

この「技法」のうち最も重要な要素は、Common Encryption(CENC)と呼ばれているものです。これまで、どの DRM 標準も特定の暗号化方法や一連のフォーマットに関連付けられていました。たとえば Microsoft PlayReady と Adobe Flash Access による HLS の暗号化は互換性がなく、同じファイルでもどちらかの方法でしか復号化できません。その結果、DRM 標準ごとにファイルセットの保存が必要なため、動画プラットフォームカタログの作業やスペースが大幅に増えてしまいます。それに加え、デバイスセットも引き続き増え、それぞれが異なる DRM 標準をサポートしています。これにより、パブリッシャーは市場を拡大しようとすると、ライブラリーが「倍増」するという問題に直面しています。

CENC では 1 つのファイルで複数の DRM タイプに対応する方法を提供することで、はるかに優れたエクスペリエンス(操作性)を提供できることになっています。つまり動画のエンコーディングとパッケージングを 1 度行うだけで、Microsoft PlayReady、Google Widevine、その他 CENC に対応したあらゆる DRM 標準で再生できるようになるのです。

ブライトコーブでは、Video Cloud オンライン動画プラットフォームで MPEG-DASH をサポートすることにしました。フォーマットに求める以下の 2 つの条件を満たしているからです。

  • 各種デバイスで普及していること -- Chromecast への導入と Microsoft の優れたサポートにより、MPEG-DASH は各種デバイスに広く導入されています。
  • 配信とセキュリティに関する作業を軽減 -- 今後 MPEG-DASH はメディア配信作業の簡略化に向けて、大きな期待に応えてくれるでしょう。HTML5 の動画および暗号化メディアの拡張と組み合わせることで、プラグインを使用しなくても、ブラウザで動画を安全に配信できるようになる日もそう遠くないでしょう。

そしてこれは氷山の一角にすぎません。Widevine と Flash Access のサポートも近日中に予定されており、MPEG-DASH のビジョンが日増しに実現しているようです。ブライトコーブはオープンスタンダードの熱心な提唱者です。MPEG-DASH を早期にサポートすることで、オープンで柔軟性の高いソリューションを目指して、メディア配信の未来をリードしたいと考えています。