イギリスで AOL 'On' にスイッチオン

イギリスで AOL 'On' にスイッチオン

アメリカを拠点とするデジタル企業である AOL が、人気の AOL On Network Web のポータルサイトの開設をイギリスで進めていました。同サイトは AOL が寄せ集めた動画や AOL のオリジナル動画をまとめたプラットフォームです。AOL On Network は現在の数あるプレミアムコンテンツパートナーに加えて、新たに海外パートナーの獲得に取り組んでおり、先ごろ Channel 4 や ITN といった英国の主要コンテンツパートナーと契約を結びました。TechCrunch や Telegraph Media GroupVideojug などのパブリッシャーからのネットワーク配信を受けることで、英国の視聴者はニュースやエンターテインメント、グルメ、旅行まで、18 チャネル 75 万件以上の動画にアクセスできるようになります。

このニュースでとりわけ興味を惹かれる点は、AOL On Network が米国で築いてきた伝統です。北米最大級のプレミアム動画コンテンツサービス会社である AOL On Network はこれまでに 10 億以上のストリームと 4 億の広告ストリームを配信してきました。英国のコンテンツプロデューサーやパブリッシャーが加わることで、同社が誇る動画ライブラリは英国で大きな変革の波を起こすと見込まれています。

そしておそらくもっと興味深いのは、「AOL Originals」の取り組みを通じたコンテンツ制作への投資を、AOL は成長の主要なけん引役だと捉えていることです。同社のオリジナルプログラムは米国で 2,000 万回以上の視聴を集めており、高品質なコンテンツの制作数において同プログラムはすでに YouTube を上回っています。ゆえに、この投資はオリジナルプログラムに対する消費者の揺るぎない欲求に応えるモノといえます。

Netflix や BBC から、Microsoft や Sony まで、ウェブ TV サービス向けにオリジナルプログラムを制作している会社にとって、コンテンツはつねに王様です。前回のブログで述べたように、コンテンツは引き続き今日の消費者の心を射止めるバトルに勝つための最も重要なポイントです。ただ同じ位大切なのがコンテンツの効果的なマネタイゼーションです。今日の IPTV によるエンターテインメント・コンテンツの流入によって見込まれる売り上げをきちんとモノにするためにも、マネタイゼーションは欠かせません。

AOL の国際事業を統括する Graham Moysey 氏が述べているように、広告主と消費者双方からのオンライン動画に対する欲求・需要が高まるのは間違いありません。ただ消費者は場所やデバイスに関わらず、プレミアムコンテンツのルック & フィールを備えた TV と同等のエクスペリエンスを期待するようになってきています。同様に、広告主はエンゲージメントの高い視聴者へのリーチを幅広く望む一方で、Moysey 氏によると「広告を載せるコンテンツの種類にもこだわりたい」との希望も有しています。

多くのパブリッシャーにとって、オンライン動画の制作コストは巨額になることもあるため、視聴者が大量のプレミアムコンテンツにタイムリーにアクセスできるようにすることが極めて重要です。結局のところ、高品質の動画エクスペリエンスを提供できるか、それともたえずバッファリングが必要な質の低いエクスペリエンスになるかが、新たな顧客を獲得するか失うかを分ける境目になるのです。幸いなことに、クラウドコンピューティングのイノベーションが、オンライン動画のパブリッシングとマネタイゼーションのコストおよび煩雑さの低減に役立っています。

AOL の動画戦略の拡充を支えているのがクラウドベースのシステムで、これにより AOL On Network は高品質のビデオオンデマンド(VOD)コンテンツを、急拡大する視聴者向けにプラットフォームやデバイスに関係なく迅速に配信できます。AOL On Network は米国で、ブライトコーブのクラウドベースのエンコーディングサービスである Zencoder を導入して、複数の動画コンテンツチャネル向けのトランスコーディングを展開しています。これにより、同社はトランスコーディングや保管、配信ワークフロー全体における時間とコストの節約を図っています。

AOL とブライトコーブの協業に関する詳細はこちらをご覧ください。