ケーブル会社と業界再編:お馴染みのいつもの話

ケーブル会社と業界再編:お馴染みのいつもの話

2013 年 11 月下旬、世界中のテック系情報を扱うニュースサイトである GigaOM のシニア ライターである Stacey Higginbotham 氏は、一旦下火になり最近また話題に上り始めた有料 TV/ケーブル TV 事業者を取り巻く業界再編についての記事を著しました。今 流れているのは Time Warner Cable が売りに出され、Comcast と Charter が食指を動かしているという噂です。この規模の買収は規制当局、および消費者の心配の種になるだろうと Higginbotham 氏は述べています。というのも、この買収が実現すればブロードバンド料金が上がり、消費者がより経済的なインターネット アクセスを「探し求める」機会を制限する結果となるのは目に見えているからです。特に有料 TV ではなくオンラインのストーミング配信に関心のある方に大き な影響が及びます。業界再編は昨夏にも熱を帯びましたが、その後立ち消えになりました。Brightcove のメディア&ブロードキャスト・ソリューション担当 CTO の Albert Lai は昨年 7 月、消費者のメディア視聴に対する M&A の影響を検証する「A Crisis of Consolidation」と題する記事を IT 情報サイトである All Things D に投稿しました

さきほど私は Albert のもとを訪れ、このニュースが巷に流れ始めた昨夏以降、彼の見解に変化があったかどうか尋ねました。Albert は何と応えたでしょうか? これまでの報道の大半は、この将来の買収がもたらす社内的なコスト削減や市場拡大機会に対する影響に集中していますが、この買収が実現すればその影響は収益だけにとどまりません。有料 TV が一段と視聴者に寄り添い、提供するコンテンツやアクセス、サービスの価値が高まる可能性が増大するほか、業界全体が消費者の視聴習慣や嗜好により的確に応えられるようになります。Ablert の見立てをまとめると次の 2 つとなります。

 

  • ビジネス上の課題か、あるいは市場に革命をもたらす福音か? 買収は有料 TV 事業者のイノベーション加速につながる(結果的に視聴者への価値が高まる)か、あるいは再送交渉・顧客グループ・コスト削減のメリットになるだけなのか、依然として結論は出ていません。
  • この買収は有料TVの枠にとどまらない大きな話です。 業界ウォッチャーは今、Intel の OnCue が誰の手に渡るのか(Verizon?)に大きな関心を抱いています*。また Hulu が有料 TV 事業者と手を組むのではないかと推測されています。これが真実なら有料 TV サイドから TV Everywhere を拡大させる試みとなりますが、Hulu にとっては当初意図的に避けていたエコシステムに入り込んでいくことなります。
    * 訳者追記: Verizon が買収しました

有料 TV の分野は今、劇的な変化を遂げています。業界再編議論の再燃はこの 1 つの要素に過ぎません。最も広い意味での TV(電波放送・OTT・TV アプリ など)が発展するには、消費者のニーズや視聴者の嗜好が第一の重点分野となるよう、有料 TV やプログラム会社は取り組むべき優先順位を再度見直す必要があります。