Comcast の See It はこれまでのソーシャル TV の常識を変えるか?

Comcast の See It はこれまでのソーシャル TV の常識を変えるか?

先ごろ、Comcast は「See It」ボタンを発表しました。これは Twitter 上のツイートから直接テレビの生放送番組にアクセスできる機能です。Comcast は最初のパートナーとして Twitter と組みましたが、この See It はさまざまなプラットフォームに応用でき、これまでにない方法でモバイル デバイスと TV コンテンツを結びつけることができる技術であると、この巨大メディア企業では位置づけています。一見したところ、この See It は抜群に優れた機能のようです。我々業界ウォッチャとしては、この進化を深堀りし、ニュースの裏に流れる真の意味に迫っていきましょう。そこで本日は、デジタル メディアの分野で私が一番頼りにしているブライトコーブのメディア兼ブロードキャスト ソリューション担当 CTO の Albert Lai に話を聞きました。

Albert の見解は次の通りです。

  • Comcast のユニークな立ち位置が、このような取り組みを可能にしています。上記のリンク記事でも言及されている通り、Comcast は MVPD(Multichannel Video Programming Distributor)であると同時に放送事業者であるため、NBC のウェブサイトのような自社コンテンツ サイトにユーザを再度移行させることができます。同社と同じような環境にある米国のメディア企業は実質存在しません。自社契約者向けにブロードバンドでオンデマンド サービスを提供 する TV Everywhere(TVE)のログイン プロセスの一環として、この視聴にはケーブル(Comcast)のユーザネームとパスワードが必要となることから、Comcast は本質的には現行の Twitter Card の機能を(異なるボタンでブランディングして)単に拡張しているにすぎません。
  • Comcast の契約者がケーブル(Comcast)のユーザネームとパスワードの入力をしないで済むようになれば、このニュースの価値はさらに高まるでしょう。長期的には、おそらくこの仕組みは TVE の認知度の飛躍的な向上、かつ(あるいは)Twitter の認証情報の使用、およびマルチプル ログインと有料 TV アカウントとのリンクなど TVE のログイン プロセスのシンプル化につながります。このような点は TVE のエコシステムのあらゆる段階でメリットをもたらすことになるでしょう。
  • Twitter アプリで動画をノーカットで見ると Twitter の利用は減るでしょうか?ある番組を見ながらつぶやきつつ、(特にスマホで)Twitter にログインしてもらうのは少々不自然に思えます。このユーザ エクスペリエンス(UX)ですと、手軽につぶやくという消費者のメリットを損なう(可能性があります)。
  • また、広告主から大きな声が上がってくるかもしれません。Twitter の S-1 filing の 61 ページで、同社は月間アクティブ ユーザ(MAU)を次のように定義しています。「計測日までの 30 日間で、ウェブサイト、携帯サイト、デスクトップあるいはモバイル アプリ、SMS、あるいは登録された第三者アプリあるいはウェブサイト(太字は著者追加)経由で Twitter にログイン・アクセスしたユーザ」。結果として、どのくらいの MAU が自社の広告を見たのかという質問に Twitter は答えなければならないだけではなく、第三者アプリあるいはウェブサイト経由で See It を見たユーザを何名除外する可能性があるのかを明らかにしなければなりません。
  • See It の広告主がアドレス可能な視聴者について気にかけるだけでなく、コンテンツ プログラマ(Comcast)も動画消費エクスペリエンスを第三者に譲る意図があるのかどうかを決める必要があります。長年にわたり、Facebook は動画のインライン プレイバック(広告と解析付)をサポートしてきました。ここで多くのパブリッシャが直面した質問は、視聴者が第三者主導の動画エクスペリエンス(自社のウェブサイトやアプリと通常連動するような関連コンテンツやディスプレイ広告などが欠けている)を受け入れ、そして最終的には期待するリスクを積極的に冒したかどうかということです。第三者のプレミアム コンテンツ向け消費地としての Facebook の使用はこれまでひいき目に見ても限定的でした。

いかがでしたか? See It はソーシャル TV に革命を起こすでしょうか? コンテンツ プロバイダに新たなマネタイゼーションの機会をもたらすでしょうか? 皆さんのご意見をお寄せください。