B2B コンテンツ マーケティングの要: 視聴者重視の姿勢

B2B コンテンツ マーケティングの要: 視聴者重視の姿勢

先日、『Content Marketing Bootcamp(コンテンツ マーケティング ブートキャンプ)』に参加する機会に恵まれました。これは Oracle/Eloqua と Kapost の主催による終日のカンファレンスで、ボストンの Westin Copley ホテルで開催されました。非常に中身の濃い 1 日で、多数のセッション、パネル ディスカッションが開催されました。そこでは、Eloqua と Kapost 以外にも、BzzAgentHubSpotKinveySiriusDecisionsBrainshark などの企業を代表する、コンテンツ マーケティング界の著名人から話を聞くことができました。このイベントの収穫は非常に多く、1 回のブログ記事では到底まとめることができません。それでもオンライン動画の重要性に関連する、最も印象に残ったテーマをいくつか紹介したいと思います。

現在のコンテンツ マーケティング環境に大きな影響を及ぼしているのは何でしょうか?

製品に関するメッセージだけが戦略ではない
これは当然のことだと言われるかもしれません。しかし実は難しいことなのです。このカンファレンスでわかったのは、エグゼクティブ チームと営業やマーケティング チームの間で、メッセージング関連の意見が一致していない組織が多いという事実です。B2B マーケティング企業にとって、エグゼクティブ チームを説得して、製品中心のコンテンツから購買者中心のコンテンツに移行する(あるいはさらに進んで、それを広範なコンテンツ戦略に含む)ことは大変な作業です。ただし、購買者の興味、関心、ニーズをとらえ、営業活動に貢献してくれるのはこの種の魅力的なニュースや業界情報なのです。何かを売り込まれるのは誰だって嫌なのです。それよりも、特定の分野の専門性を潜在顧客と既存顧客の両方にアピールして、彼らが抱えている問題に対処できれば、コンバージョンへのビジネス チャンスが高まります。

マーケティング企業の場合も同様で、視聴者の多種多様な関心と専門性を理解して、適切な方法で働きかける必要があります。これが顧客重視のコンテンツ マーケティングへの移行の背景になっています。というのも、対象となる視聴者を細かくグループ分けすることで、現実的で説得力のある方法で語りかけることができるからです。たとえば、エンジニアリングの経験がない意思決定者は、開発者向けのビデオには興味がありません。

では製品/ソリューションから購買者/視聴者を重視したメッセージングに移行するためにはどうすればよいのでしょうか? ブートキャンプでの「お勧め」は、流れに逆らえ、でした。つまり、社内でコンテンツ プロセスの変更に着手し、最新のコンテンツ マーケティングがリード創出に効果的なツールであることを証明するデータを蓄積していくのです。

すぐに売上に結び付かないコンテンツもある
どのマーケティング企業も、自社のコンテンツが実際にコンバージョンに貢献しているのかどうかを何とかして把握したいともがいています。これは難しい質問です。もちろんコンテンツへの投資で「配当金」を得て、投資を回収したいと考えています。しかし「PR で売上が伸びているのか?」といった長年の疑問と同様なことが、コンテンツにも言えます。そして、たとえコンテンツを直接リードに関連付けることができなくても、時間が経過しても営業に結び付かなかったとしても、そのコンテンツには価値がなく、ブランド アイデンティティの確立にも役立っていないということになるのでしょうか? 私の考えでは答えは No ですが、これは確かに難しい問題です。したがってコンテンツ マーケティングを、長期的な観点から見ることが重要です。

たとえば HubSpot の Mike Volpe 氏は、同社のリードの 80% が、インバウンド マーケティングで「無料」で得たものだと語っていました。従来のマーケティングに必要な全コストと、インバウンド マーケティング コストを比較すると、 インバウンドは従来の広告の 3 分の 1 で済みます。これは大きな差です。Volpe 氏の話で最も興味深かったのは、HubSpot のブログから特定の月に得たインバウンド リードの 10 ~ 15% が、過去のブログ記事からのものだったという点でした。偶然にも、Brightcove のブログでも同様な現象が発生しています。最もトラフィック量が多かったのが、数か月前の記事だったということがよくあるのです。つまり、内容と構成が優れた記事を作成し、SEO 対策を行えば、当初の投稿、ツイート、共有の域を超えて、長期間主要な視聴者に訴えかけることができるのです。

B2B コンテンツ マーケティング資産の多くは陽の目を見ないまま終わっている
今回のイベントでは、SiriusDecisions の Erin Estep 氏が同社の「コンテンツ モデル」を紹介してくれました。これは一言で言うと、組織にコンテンツ革命を巻き起こすための枠組みで、ポートフォリオ マーケティング、グローバル キャンペーン、コミュニケーション、営業およびフィールド マーケティングといった各チームの賛同と関与が必要になります。そして各チームが、何らかの形でコンテンツを所有することが非常に重要です。現在 B2B マーケティング組織が制作しているコンテンツの 60 ~ 70% が、活用されないまま終わっています。ところがその一方で、マーケティングと営業グループにはキャンペーン推進のための十分なコンテンツがないという不満があります。異なるチームから関係者が集まり、本来の機能を果たすことができる「コンテンツ ファクトリー」を構築することで、作業の無駄をなくし、営業チームのニーズに合ったコンテンツ作りができます。

強力な物語性 = 効果的なリード創出
イベントでは Eloqua の Amanda Batista 氏が、効果的なコンテンツ作りに関して、非常にわかりやすく、とても役立つアドバイスをしてくれました。若干言い方を変えていますが、以下のような主旨でした。

  • 相手も生身の人間であることを忘れずに、メッセージを伝えること。
  • 異なるグループに語りかけることになるので、コンテンツもそれに対応した内容にすること。
  • 業界をリードする啓発者となり、注目される存在になること。
  • 事例紹介を最大限活用し、自社の製品やサービスを利用して成功したエンド ユーザを紹介すること。

Amanda 氏からはいくつかのアドバイスがありましたが、私のお気に入りは「魅力的な企業作り」です。視聴者と一対一で話すことは、企業アイデンティティの裏に隠れているよりも常に効果的です。

私自身はどうしてもオンライン動画を偏重してしまいがちですが、物語性という意味でも、これほど信憑性があり、動的な手段はないと考えています。なぜなら、動画は嘘をつかないし、これほど感情、ユーモア、優位性を上手に伝えることができる方法は他にないからです。特に、文字と動画の両方が混在するコンテンツが理想的だと考えています。

最後になりましたが、素晴らしいイベントを開催してくれた Eloqua と Kapost には、この場を借りて改めて感謝の意を伝えたいと思います。