デュアル スクリーン コンテンツ アプリを理解する〜市場概況

デュアル スクリーン コンテンツ アプリを理解する〜市場概況

現在のメディアおよびテクノロジ環境において、新しいデュアル スクリーン アプリが毎日のように発表されています。コンテンツ業界の人々がこの発展途上の分野に関心を持つのには、さまざまな理由があると考えます。Brightcove の CEO である Jeremy Allaire が以前の記事で触れましたが、iPad などのモバイル デバイスの急速な普及拡大により、消費者とコンテンツとのインタラクション方法は大きく変化するでしょう。その結果、ケーブル ライセンス契約、広告予算、オンデマンド利用料、さらにはコネクテッド ホームの将来といった数十億ドル規模の市場の争奪戦が始まりました。

しかし、このような熱狂にもかかわらず(あるいはこの熱狂故にでしょうか)、各種デュアル スクリーン アプリの違い、今後サポートがどのように進化していくのかについて、まだ混乱が多いようです。これからこの点についての概要をお伝えし、関連する主な企業の方向性についても触れたいと思います。

マルチスクリーン ユーザ 〜 チャンスか脅威か

最初に言葉の定義をしておいたほうがいいですね。デュアル スクリーン エクスペリエンスと言う場合、一般にはテレビとタブレットやスマートフォンなどのモバイル デバイスなど、消費者が 2 つの画面を同時に使用する状況を指します。たとえば、Google が先ごろ行った調査では、消費者の 77% がテレビを見ながら別のデバイスを使用していることがわかりました。

フラット テレビ画面で見たアメフトのタッチダウン シーンについてツイートするというように、両方の画面を熱心に見ている一部のファンもいますが、その他多くの人は、たとえば友人の赤ちゃんの新しい写真をチェックするといったマルチタスク作業を行っているに過ぎません。前者はコンテンツ パブリッシャのターゲットには適していますが、後者はそれほどでもないのです。

コンテンツ オーナーなら、オーディエンスの関心をひきつけておきたいはずです。そのような場合に、デュアル スクリーン アプリは、こうしたユーザの関心を再度ひきつけることと、その関心を収益に結び付けることの両方に効果があります。一方通行のシングル画面と異なり、コンテンツ プロバイダは 2 つの画面でオーディエンスの関心をひくことができます。たとえば一方でテレビ番組やスポーツ イベントを配信し、他方で追加の情報、関連する広告、またはコールトゥアクション(行動喚起)によって、インタラクティブなエクスペリエンスを創出し強化します。このようなエクスペリエンスこそが、消費者とコンテンツとの関わり方を大きく変化させるものなのです。

新興テクノロジやスタートアップ

ビジネス チャンスがあるところには当然ながら競争も生まれ、スタートアップと大手テクノロジ企業の双方によるデュアル スクリーン市場の争奪戦が始まっています。参戦している企業は、大きく分けて次の 2 つに分類することができます。

  • デュアル スクリーン コンテンツのソーシャル アグリゲータ
    GetGlue、Shazam、Zeebox、Sidecastr などの企業はいずれも、ユーザが視聴しているプログラムを検知するアプリを作成し、ソーシャル コンテンツや関連するコンテンツをデバイス上に表示しています。広告主がターゲットとして価値を見いだすような多数のオーディエンスを集めることが目的です。
  • プラットフォーム プロバイダ
    Apple、Google、Microsoft は、それぞれのプラットフォームにデュアル スクリーン アプリのためのテクノロジを組み込んでいます。各社ともコンテンツ中心のアプリがプラットフォーム市場で主要な競争分野になると考えているからです。さらに今後予想されるのは、Samsung、Sony、LG といったコンシューマ エレクトロニクスの大手企業の参入です。

この競争はまだ始まったばかりで、どのアプローチが勝利を収めるかは見通せませんが、基礎的なテクノロジ アーキテクチャがあるならば、長期的にはプラットフォームのほうが有利なことが多いようです。開発者に垂直市場向けまたは特定用途のためのアプリを上手に構築させることができれば、ネットワーク効果が生まれ、一般的には、すべてを自社だけで行おうとしている単独の競合他社よりも優位に立つことができます。一方、ブライトコーブは、お客様が主要なテクノロジ プラットフォームを利用できるようにするソリューションを提供して、進化への上手な対応をサポートすることを目指しています。

今後は上記を念頭に置いて、Apple、Google、Microsoft やその他の企業によるデュアル スクリーン アプリへのアプローチを見ていきたいと思います。最初にテクノロジ概要を説明し、次に私が成功要因と考えている以下の 4 つの重要なポイントにおける対応を検証したいと思います。

  • テクノロジ基盤
    テクノロジに組み込まれている機能は? そのアプローチに本質的な制約はあるのか?
  • 使い勝手と柔軟性
    平均的な消費者にとって、そのテクノロジはどのくらい習得しやすく、利用しやすいものか?
  • 相互運用性
    既存のインフラストラクチャ(たとえば既存のテレビやセットトップ ボックスなど)および基準との互換性は?
  • 開発者の使用可能性
    各開発者やプラットフォームによるエコシステム拡張を可能にするプラットフォームなのか? それによってネットワーク効果を生み出し、普及を促進して、参入の障壁を作りだすことができるのか?